日々の独り言

永住資格(永住権)と交通違反

 永住資格を取得したいという方で「過去に交通違反をしてしまいましたが、永住権(永住資格)の取得は難しいですか?」という相談がたまにあります。確かに永住資格は「素行が善良であること」という取得要件があり、在留資格申請書の犯罪歴を記入する欄には「※交通違反による処分を含む」とわざわざ書かれているため、交通違反を犯せば永住資格が取得できないという懸念が生まれます。

では犯罪歴があればビザ(在留資格)の取得が難しくなるのは当然ですが、軽微な交通違反でも永住資格はとれないのでしょうか?

答えはNOであると思われます。もちろん軽微な違反でも度重なれば不許可事由になりかねませんが、おそらく入管(出入国在留管理)が不許可の対象とする交通違反は、刑事罰相当のものを想定していると考えられます。

 刑事罰相当の交通違反とは、懲役や禁固刑はもとより「罰金」もこれに該当します。いわゆる「赤切符」と呼ばれるものです。逆に「青切符」と呼ばれる一時停止違反や軽度のスピード違反で払う違反金は、「反則金」と呼ばれるもので罰金とは異なります。ただし反則金を支払わなければ起訴され刑事罰を受ける可能性があるため、反則金はしっかり納めることをおすすめします。

 つまり同じ交通違反でも、赤切符が交付され罰金を支払った場合は、前科がついてしまい確実にビザ取得への影響が出ると考えられます。

 では罰金刑を受けた場合、いつになれば永住資格を取得できるのかというと、一応「罰金の支払いから5年」と言われています。実際に入管からそのように言われたという相談も聞きます。この5年という期間ですが、「出入国管理及び難民認定法(入管法)」に明記された規定ではないので、入管で正式に定めている年数ではなく、刑の消滅を規定した「刑法第34条の2」に準じた年数なのではないかと推測されます。刑法第34条の2による刑の効力の消滅は、「禁固以上の刑は、刑の終わりから10年」「罰金以下の刑は、刑の終わりから5年」とされているためです。

 よって交通違反により罰金を支払った方の場合、罰金の支払いから5年は期間を置いた方がより取得できる可能性は高くなるといえます。

ただし5年経てば確実に取れると断言できることではなく、逆に素行良好で日本への貢献性が高いなどと認められる要素があれば5年未満で認められることもあるかもしれません。

在留資格は法務大臣の意思を委ねられた入管が様々な要因を考慮して裁決するため、一概に言い切れないのが難しいところです。

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